『人間は考える葦である』
とはパスカルの著書「パンセ」の一節ですが、
このあとに続く文がある事を知ったのは今日の近鉄電車の中でした。

『人間は自然のうちでもっとも弱い
一茎の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である。

これ(人間)を押しつぶすのに、宇宙全体は何も武装する必要はない。
風のひと吹き、水のひとしずくも、これを殺すのに十分である。
しかし、宇宙がこれを押しつぶすときにも、人間は
人間を殺すものよりいっそう高貴であるであろう。なぜなら、
人間は自分が死ぬことを知っており、宇宙が人間の上に優越することを
知っているからである。
宇宙はそれについては何も知らない。

空間によって宇宙は私を包み、ひとつの点として私を呑む。
思考によって、私は宇宙を包む』

思考するものは、思考されるものより偉大であるという内容ですが
3月の震災のことが強く思い出されてズシンときました。
改めて、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

ちなみにわたくしは残念ながら「パンセ」を
読んでいたわけではありません。
毛利衛さんや向井千秋さんら宇宙飛行士と
著者・立花隆さんとの対談をまとめた本
「宇宙を語る」(中公文庫)の中で、
著者が「哲学を生んだのは宇宙という存在ではないか」と
論じている部分に紹介されていました。

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